EGLI と ヨシムラ


 世界を代表するチューナー、ヨシムラ。彼らは直進安定性の悪いZ1フレームに頭を悩ませていた・・・ 速く走るために、パワーを上げれば上げるほど真っ直ぐに走らないと言うジレンマに陥っていたのだ。 
 
Zの弱点を解消すべく故加藤昇平氏がヨーロッパのEGLIからフレームを取り寄せYOSHIMURAチューンのZ2エンジンを載せたのが、エグリ ヨシムラ ボンネビルだ。
          



では当時の雑誌を参考にして、エグリとヨシムラの関係について説明しよう・・・

「4サイクルの夢を走らせる  エグリ・ヨシムラ 」
 4サイクル・エンジンのチューナーとして、世界的に有名な、POPヨシムラ `76年  吉村秀雄氏自らがチューニングをほどこしたマシンが久しぶりに国内レースに登場した。カワサキZ1にヨシムラ・キットを組み込んだパワーユニットを、耐久ロードレースで定評を得ているエグリ・フレームに積んだ「エグリ・ヨシムラ」。その製作の狙いは?性能は?   カリフォニアを中心にレース活動を続ける秀雄氏のもとへ、旅立つ直前の子息不二雄氏は、熱っぽい口調で「闘うヨシムラ」のありのままの姿を語った。今となっては幻のレーサー、「エグリ ヨシムラ」の貴重なデータとなっている。
■EGLI社との接触■
 「レース関係で生活を続けていくためには、その根本の技術を持たなくてはならない。国内で2.3年モーターサイクルのレース活動をしていなかったので再開し、これを技術開発のひとつの基盤にしよう、と言う考えから、ロードレースを始めたのである。」とカムバックの動機を語る。ヨシムラ・チューンの対象として選ばれたパワーユニットは、もちろんZU。「潜在能力が高いし、すでにアメリカの市販車レースに出場している」という二つの条件を考えると、現状では、他に比較出きるモノはない。国内レース活動を再開するにあたって問題になったのは、フレームである。かつて、清原明彦がスタンダードのZUに乗り、レースファンの話題をさらった事があったが、より高いグレードのチューンをほどこしたエンジンにふさわしいフレームが欲しい。そこで、``74年ボルドール24時間耐久レース優勝などの実績を持つ、エグリ・フレームを購入する事に決定した。「スイスのエグリ社に問い合わせたところ、結構高い値段を言ってきた。あれこれ交渉したしていたところ、向こうでも『ヨシムラ・エンジン』が欲しい、ということになって、結局バーター取引になった。」 そんないきさつのため、5月到着予定が、6月半ばになって、ようやく上陸した。フレームは、足回り、カウリングまで含めた完全なモノだった。そこで、早速、すでにチューニングを済ませたエンジンを積み込み、第一回のテスト走行を行うこととなった。
 それは1976年初夏のことだった・・・・